第25回 新しい仕事のやりかたの本を書きます。

かなりご無沙汰しておりました、カイシです。
「デザインのプロセス」のブログも引き続いていきますが、今日は少し先のお知らせを。

新しい本を書くことにしました。

「いちばん面白いデザインの教科書」では、デザインという仕事を理解することの面白さ、「デザインのプロセス」では、さらにその工程に貼り付いてものづくりの工程そのものの面白さを伝えてきました。
それは、ものづくり、つまり自分のやっている仕事が本当に楽しい!ということをちゃんと言葉にして伝えたかったからです。

以前、下北沢の居酒屋で駆け出しのミュージシャン風の若者が酔っ払って「おれは、サラリーマンなんかになりたくねえ!」と息巻いていました。きっとサラリーマンというカテゴリを持ち出している彼の脳内は、サラリーマンという単語から、地味なルーティンワークをただこなすだけだったり、毎日誰かに頭を下げているような人のイメージがあったのかもしれません。

でも、考えてみてください。サラリーマンって報酬体系が給与である、ってことだけで、何も仕事内容に言及してませんよ。僕は大学から給与を受け取ってますので、もちろん僕もサラリーマンです。

厳しい言い方をすると、そんなことを安直に言ってしまうのは、人が働くという姿を明確に想像できていないからなんですね。そして、自分が組織や社会の中で働くことについて、最初からネガティブなイメージしか持てていないのかもしれません。

デザイン職についていえば、夢と希望を持ってこの業界に飛び込んできたのに、思い通りにいかなかったり、デザインではない、例えば交渉ごとなどに憔悴したり、与えられた仕事のジャンルに興味を持てなかったりで、「仕事はつまらない」と思っている人もいるかもしれません。

僕はデザインの会社をやっていますが、その仕事の多くは(少なくとも着手時点で)プライベートで興味があったジャンルではありません。でも、そのほとんどが、仕事をしていて「楽しい」とはっきり感じることができます。

というのは、僕が仕事の上で、楽しんでいる部分というのは、デザイン作業やデザイン表現そのものというより、それらが生み出される文脈(コンテクスト)だからです。与件や制約についても、企画についても、お金の話についても、それらを仕事として消化し楽しい出来事にするのは、ある種の思考方法によるものだからです。

今、デザインの仕事をしていたり、学んでいく上で、あなたの持っている創造性が必要とされる場所は、目の前のデザインそのものだけでなくて、本当は、それを作る道のりに、もっとたくさんあるのです。そちらの方が多いくらいです。

その方法論が自分の頭の中で組み立てられてきたので、これを一気に文章で吐き出してしまおうと、そんなことが動機になりました。

タイトル、発表します。

「たのしごとデザイン論」

です。

「たのしごと」というのは造語で、「楽しいこと」「楽しい仕事」という意味があります。そして、もう一つ「他の仕事」という意味があります。
デザインはいくつもの職能の連鎖でできています。自分(デザイナー)だけが世界を築いているわけではありません。仕事を楽しくする最も重要なキーワードとして「他領域の仕事について考える」というのがあります。これについても本書で強く触れていこうと思います。

「入社して数年たって仕事も慣れてきたが、ちょっと何かものたりない、、、」
「アシスタントデザイナーからそろそろチーフデザイナーになれそうだが、不安、、、」
「デザイン哲学を学びたくて、なんだか白っぽい本を買ったが、言ってる内容が高次すぎる、、、」
「デザイナーになりたいんだけど、PhotoshopとIllustratorの本買うだけでいいの?」

などの方々に、新しい形で、親身に寄り添ったデザイン仕事論のバイブル(になってほしい)が書ければと思います。きっとそうなります。

なんとか、年内にみなさんにお届けできればと考えているのですが!
頑張ります、、がんばります、、、

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表紙イメージ(うそです)